ビル・ゲイツも愛しているインド出身の俳優

インド映画といってもその業界で活躍している人をどれだけ知っているかで、印象も変わってきます。逆にどれくらい知っていればいいかと尋ねられると、作品があまり公開されない点を考慮すると1人、知っているだけでも十分のはずだ。今でこそインド映画というものが世界的に評価される産業となっていることからも、その業界で活躍し、さらに影響力を及ぼす人物に焦点を絞れば自ずと、誰を覚えておけばいいかが分かります。

では誰を知っておくべきかというと、先に紹介したチェイス! にて主演を果たしている『アーミル・カーン』という男性俳優についてだ。この方はインドの映画産業における大物中の大物としてその名が知られています。ボリウッドなどと揶揄される産業において彼なくして紹介する人物はいないとまで断言してもいいでしょう。

それこそ彼に会いたくて、かのマイクロソフト社の社長でもあるビル・ゲイツが彼に会いたいとまで言うほどの熱烈なラブコールをしていた。無論友情という面であって、変な方向ではないことは一応後付で説明しておく。

世界を代表する資産家でもあるビル・ゲイツですら直々に会ってみたいとまで言わしめる、インド人俳優の『アーミル・カーン』とは何者なのか、その点を紐解いてみよう。

アーミル・カーンの経歴

アーミル・カーンと呼ばれる男性は生粋のイスラム教徒として生を受けた。これを言うと色々危なそうに見えますが、実際には過激なことをしているわけではない。アーミル・カーンさんはイスラム教徒のシーア派ではありますが、父親は映画監督・プロデューサーとして活動しており、さらに叔父も映画監督と生粋の芸能一家だった。環境的なことを考えれば、まさに俳優をやるために生まれてきた人、と言っても過言ではありません。実際、俳優としてデビューしたのは1973年で、8歳から映画出演を果たし、それから11年後の1984年から本格的な俳優業がスタートしていきます。

ただ役者をしているからと言っても、そこまで多くの映画に出演しているわけでもない。そう、実は新人俳優としてデビューしてから目立った活躍を見せ始めたのは経歴を見る限りでは数年前からなのです。それなのにどうしてここまで有名なのかといえば、出演した作品が次々と国内の記録を塗り替える大作となってヒットしたからだ。

アーミル・カーンの凄さ

日本で彼の存在が初めて認知されたのは、映画 チェイス!が挙げられます。その前から知っている人は知っていましたが、同作品が日本に入ってくる前はいまだ彼の存在を知っている人というのはそれほど多くはありませんでした。けれど出演した映画が驚異的なヒットを繰り広げたことで、国内では既に名は知られていたのに人気が増し、それ以外の国では知名度を増していきます。

中でも彼が世界で認められた作品といえば、『ガジニ』という作品だ。この作品が公開されたことで世界視野から見た興行収入ランキングも、同国作品の中では歴代最高と称されるほどの記録を打ち立てた。またこの記録は後に塗り替えられていき、『チェイス』もまたその1つなのです。

その後に続く二作主演映画が公開され、その都度興行収入ランキングの記録を打ち立てていった。結果、ニューヨークTIME誌において『世界で最も影響力のある100人』の1人に選出されるほどになります。役者としての顔を持つアーミル・カーンさんですが、彼にはもう一つ俳優ではなく『社会活動家』としての部分も持っています。

インドの社会問題に対して

インドという国は社会的な面で色々な問題を抱えている国なのは誰もがご存知のはず。特に昨今問題となっているのは、女性への暴行・強姦事件だ。中でも2012年にはインドの大学に通っていた女子学生とその連れの男性がバスに乗り込んだ際、複数の男性に暴行された事件が思い出される。

それだけでも凄惨だが、何より問題視されたのは暴行後に路上にて放置されていたにも関わらず、警察や一般人の誰1人として助けようとしなかったことだ。自分本位なお国柄と言うつもりはないが、この事件は最終的に男性は助かったものの、女学生は手当の甲斐なく死亡するという結末を迎えてしまいます。

影響力を持ち始めたことで、アーミル・カーンという男性は世にもたらす影響力から大勢の人にインドの国情を改善していこうと訴えてもいました。この点については違和感しかないと述べる人もいますが、それだけ心痛めているという表れでもある。

演者としても

そんなアーミル・カーンですが、演者としての資質については文句なしとの声が一番強い。役になりきるためには体づくりをしてでも近づけ、時に撮影する際には1年間という時間的猶予を監督に求め、その間に理想とする体型づくりを完成させるほど肉体改造に余念を残さないスタンスがある。努力家で通称『ミスター・パーフェクト』などとも渾名されるだけあって、国内でも一、二を争う人気俳優と言って良いでしょう。